ファスティングというものが流行っているそうです。日本語で言えば断食です。ファスティングに関しての本を読んで、自分の体で試してみてその様子をレポートしてみようと思います。
ファスティングとは
ファスティングとは日本語でいう断食です。その期間は人それぞれです。断食なんて今更という印象でしたが、わざわざファスティングという英名で入っているのですから、私たち日本人がもともと持っている断食の目的とは少し違ってきます。まずはファスティングの目的を確認してみましょう。
ファスティングの英語の意味
ファスティングは英語でもやはり食事を抜くという意味でした。ただ、日本人には断食というと苦行のイメージで1週間とか長い期間をかけてやるイメージがありますが、ファスティングは数時間でも食事をしていなければファスティングです。「ちょっと1食抜いた」というのもファスティングになります。
お国の違いに注目
私が今回参考にした本は「トロント最高の医師が教える 世界最強のファスティング」というものです。これは、アメリカはトロントの医師が自身の経験とファスティングの経験者・指導者合計3人で変わるがわるファスティングの理論と経験論を語っていきます。
一冊読み終わる頃にはファスティングとは実践に値する素晴らしいダイエット法だ!となるように構成されていますが、ここに1つの落とし穴があります。これはアメリカで実践されていることであり、日本人の価値観とは違うアメリカの常識で書かれているところに気をつけなければいけません。
ファスティングをすることで起きる体の変化
ファスティングの理論を理解するにはインスリンの仕組みを大雑把でも知っておかなければいけません。大雑把に説明をすると、食事をして体に糖質が入るとインスリンというホルモンが出てきます。このインスリンは食事をエネルギーに変えるとともに、肝臓や細胞に蓄えるよう指示するホルモンでもあります。このインスリンが体内に出ている間は体は消費のサイクルよりも蓄積のサイクルを優先します。大雑把にいうと、インスリンが出ている間は「太る」ということです。そこで、このインスリンが出ない時間を長くキープすることで体を消費優先のサイクルに変えましょう!というのがファスティングです。
実は毎日ファスティングをしている
先ほど説明したように、ファスティングとは数時間食事をしなければファスティングです。寝ている間は人は食事をしません。なので睡眠中はファスティング(fast)している最中です。それをやめる(ブレイクbreak)するから朝食(breakfast)という意味になります。まるでこじつけですが、食事をしていない間がファスティングなので、寝ている間はファスティング中としても理論上問題ありません。私自身、今までで一番よく痩せたダイエット方法は夜8時以降は一切食べないという方法でした。半年で10kg程度痩せたでしょうか。これは夕飯から朝食までの約12時間をファスティングしたということになります。主に、8時朝食、12時昼食、6時夕食というサイクルであると、起きている間は4時間から6時間の間で食事をしていることになります。それを12時間以上食事間隔を空けることになるので立派なファスティングとなります。書籍内では週に3回朝食を抜くという行為が最初のファスティングの第一歩とされていました。その程度でもいいのです。では、なぜわざわざファスティングを意識的にしなければいけないのでしょうか。それは、太りやすい人の考え方を痩せる人の考え方にしていかなければいけなかったからです。
ファスティングを実践する
ファスティングがどんなことをするものかはおおよそ理解していただけたでしょうか。実際にファスティングを実践する上で気をつけなければいけないところをまとめていきます。
自分をコントロールする
肥満の人は残念ながら、自分をコントロールできなくなっていると言わざるを得ません。ここでいうコントロールとは「食」に関してです。食のコントロールが下手な人が肥満になりやすい、もしくは痩せすぎになると思われます。
だって食べるの好きだし、美味しいものは美味しくて幸せになるし。幾度となくチャレンジしたダイエットもやっぱり食べることが幸せで途中で断念してきたのではないでしょうか。
さて、食をコントロールして自分をコントロールする方法は思ったより簡単でした。それは間違った知識を排除して正しい知識を身につけるということです。そして自分の状態を正しく認識することでコントロールできるようになってくるのではと思います。
空腹感を理解する
ダイエットの最大の敵である空腹感。この空腹感を超えられるかがダイエットの鍵であるということはダイエットに挑戦したことがある人であれば誰でもわかっていることです。この空腹感を正しく理解することで太り過ぎもしくは痩せ過ぎを回避しコントロールできるようになってきます。
空腹感とは何か。それは、食事の時間だと認識するホルモンの作用です。大雑把に砕いていうと、体が時間を知らせているだけです。普段食事をしている時間が近づくと空腹感を感じると言われ、かなり習慣性に左右されています。本当にお腹が減っているか(食べなければ動けるエネルギーが枯渇してしまった状態)は関係していないというところに注目してください。「空腹感→お腹が減った→何かを食べる」は正しくなく「空腹感→食事をすべきタイミングかを選択する」が正しいのです。
選択的食事
ファスティングを実践するというのは食をコントロールするということです。お腹が空いていても食べないと決めた時間には食べないということが選択的食事です。もちろん食べる内容も少し工夫をしなければいけないのですが、何よりも食べる時間を自分で決めるということが大切です。これこそがファスティングの主目的と私は結論づけました。試しに48時間後までの食事時間のスケジュールを立ててみてください。空腹感を感じても食事の時間までは食べません。これを実践すると自分が空腹感を感じるタイミングがわかってきます。そして、一日3食の食事スケジュールである以上、当たり前ですが人は死にませんし、よっぽどのハードワークをしない限り、食べなかったから動けなくなるなんてことはありません。それなのに、ダイエットを必要としている人の多くは、空腹感を感じたときにおやつと称して何かを食べています。空腹感を感じても食事と決めた時間以外はものを食べないということが選択的食事です。
食事の回数を減らす
食べる時間を管理できるようになったら、次に一食抜いてみます。一食抜いても死なないので安心してください。栄養が足りなくなることもほぼありません。普段から偏食している場合は多少見直さなければいけませんが、普段から肉も野菜も食べている人であれば心配はいりません。理想は夕飯を抜くことです。夕飯を抜けばランチ12時にご飯を食べてから、次の日の朝ごはんまで約20時間のファスティングをしたことになります。寝てしまえば空腹も忘れられます。これで朝食も食べないと決めればあっという間に24時間ファスティングです。
注意しなければいけないこと
ファスティングの良し悪しに関して、私見となりますが、BMIが肥満の基準である25以上の人であれば、むしろちゃんとファスティングを取り入れて25にまで落とすべきと考えます。肥満による健康リスクと欠食による健康リスクを比較した時、肥満による健康リスクの方が高いと考えます。食事の習慣や考え方をしっかりと見直した上で、ファスティングを取り入れた時、予想以上の効果に驚くかもしれません。ただし、ファスティングを取り入れた以上、この考え方や全章の「ファスティングを実践する」に書かれた内容はいつでも頭に入れておかなければいけません。目標体重になったからといって、ファスティングを忘れていつでもどこでも何かを食べ続ければいつでも体重は増えます。しっかりと自分をコントロールして、空腹と仲良くなり、決めた食事時間にのみ口に物を入れるということが大切になります。
もっと勉強すると面白い
書籍にはもっと色々な条件や体の反応について書かれていました。興味がある方は一度読んで見ることをお勧めします。ファスティングを誇大に良いものと書かれていますが、これはあくまでもめっちゃくっちゃ太っている人に有効という物であり、標準体重の人がもっと痩せたい!と取り入れると危険です。例えば、過食症になってしまったり、栄養不足に陥る可能性もあります。太っている人でも実際は同じです。過食症になりかねないと思います。太っている人は基本的に食べることが好き!幸せ!という前提で書いていますので、緩やかに、継続してもらえるといいのかなと思います。ファスティングとは食べるタイミングを生涯においてコントロールするということです。ぜひファスティングをしっかりと理解して痩せ食事ができるようになってください。
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