漢方薬の勉強を始めて、割と深くなってきました。ブログを完全に失念していました。
さて、題名に挙げた2つの漢方薬は東洋医学でいう血に関係した漢方薬です。ただ、少しづつ用途が違います。
四物湯は補血剤と言って、血を補うための漢方薬です。血が足りない人に使います。血が足りないって、別に貧血というだけではありません。体の隅々にまで血が行き渡っていないと思われる時にも使います。その1つがささくれです。指先のささくれが冬になると多くなってきます。っていう人は指先まで血が行き渡っていないということです。ささくれができやすい人は血虚という血が足りない人という分類をされます。
桂枝茯苓丸は瘀血剤と言って、血を巡らすための漢方薬です。血はあるのにイメージですが、ドロドロしていて流れが悪く、そのために行き渡らない状態です。瘀血というのは鍼灸でもよく使われる言葉です。鍼灸施術に置いては瘀血の施術は得意なんじゃないかなと思います。そして、瘀血のせいで体の隅々まで血が巡らないために、指先でささくれを起こす。ということで、桂枝茯苓丸でも指先までの血流を改善させてささくれを予防することが可能だと考えます。
ささくれを予防することはさほど問題ではないとお思いかもしれませんが、鍼灸師としては結構重要な問題です。ささくれは患者様の体に当たるとチクチクするし、だからと言ってちぎろうとするとして表皮をめくり過ぎれば今度はアルコール消毒時に自分が痛い思いをすることになります。ささくれ問題は鍼灸師にとっては大問題です(°▽°)
さて、私は冬になると皮膚の水分が失われがちです。痒くなったりします。ガサガサでカユカユ。体力はあるし食欲も旺盛なので四物湯なんて考えもしなかったのですが、脂漏性湿疹などができて見た目だけではなく、手足が冷えやすいとか、ささくれができやすいとか、月経が遅れるとか、皮膚が乾燥しているとか、そういった細かい部分を汲み取って、貧血にはならないけれど、行き渡っているわけではないという事実を認識して瘀血ではなく血虚と判断してみました。カユカユもあるので、皮膚表面の清熱剤も追加されている温清飲を飲むようにしました。瘀血だと思って桃角承気湯を飲んでいた時もありましたが、その時よりは全体的に体調もいいし、何よりも寒くなってくる季節の割には手足があったかく感じます。鍼灸施術の時にお湯で温める必要がなくなってきているので、指先まで血が巡ってきたのかなと感じています。
瘀血と血虚の区別では通常貧血があるかないかとしがちですが、貧血がなくても血虚の場合は十分あるのだという結論となります。私の話をすると、運動はするのに瘀血ってあまりあり得ないのかもしれないと思いました。
コメント