多くの人は、長く立ち歩いていると足腰の疲れを感じてきます。
もちろん、長時間の立ち歩きで疲れない人はいないと思いますが、その程度は歳を取るごとにひどくなってきます。
長い時間の立ち歩きを少しでも楽に過ごせたら、美術館鑑賞も捗るし、広い公園の散策も気軽にできるし、犬の散歩も苦ではなくなるかもしれません。
浮き足とは
浮き足とは立った状態で足の指が地面から浮いている状態です。
これは、立っている時だけではなく、歩いている時も同じです。
もちろん、体重移動に伴って、足指でも地面を蹴ることになる人が多いのですが、中には、それでも地面が蹴れないぐらい、足指が浮いてしまっている人もいます。
浮き足による健康への影響
慢性的な頭痛、肩こり、腰痛、膝の痛みなど、体重を支える足のバランスが崩れることによる健康の影響は幅広くなっています。
実際は、もっと幅広い影響力を持っていると思います。
考えても見てください。毎日、竹馬のようなものに乗って生活をしていたら、かなりの疲労感を体は覚えると思います。体を支える箇所が8点から3点に減るということはそうゆうことではないでしょうか?
浮き足は解決できるのか
私の経験ですが、何のサポートも必要ない状態でも足指が浮かなくなったというのは聞いたことがありません。何かしらのサポーターを使用していることが多いです。
草履サンダルや5本指ソックスで足指を意図的に使うことを体が覚えて、それが日常的に生かされれば解決したと言える程度まで使えるようになると思いますが、それなりの「訓練」が必要になります。
多くの場合は、インソールを使用し続けたり、マッサージに通い続けたり、矯正サポーターを履き続けることになります。
5本の指が活動すると生活が変わる
浮き足では3点で体を支えることになりますが、体の筋肉の構造上、かかと重心になりやすくなります。そして、膝を軽く曲げないと立ちにくくなります。立ちにくいと言っても、その姿勢を長く続けすぎて本人はほとんど気付いていないことが多いです。簡単なチェックです。立っている状態で、膝をまっすぐ伸ばすことができますか?膝をまっすぐ意識的に伸ばした瞬間後ろに倒れそうになる人がいれば、かかと重心の典型的な例です。
5本の指が地面を支えられている人はどちらかというと指先側に体重をかけています。そうすると膝をまっすぐ伸ばしても曲げていてもバランスは崩れず、体は安定します。
スポーツをしている人は特に、爪先重心によるクイックな動きへの恩恵は想像しやすいと思います。かかと重心だと、体重移動に時間がかかり切り返しや素早い反応に体がついて行かなくなります。
これはスポーツをしていない人でも同じです。
歩いていて信号で足を止めました。青になったらまた歩き始めます。この時に、爪先重心の人よりもかかと重心の人の方が多くのエネルギーや時間を使っていることになります。わずかと思うかもしれませんが、これが美術館や公園の散策だったらどうでしょうか。数歩歩いては止まり、止まっては歩きを繰り返すとその分多くのエネルギーを使っている方が後々疲労感は強くなります。その疲労感が減るだけでも生活が変わってきます。
インソールのメリット
インソールは靴底に仕込んでおくことで、靴を履いている時の浮き足を予防してくれます。
サンダルでも履かない限りは使いまわすこともできますし、各靴に1枚づつ仕込んでおけばよりスムーズに浮き足対策が可能です。
最も矯正力が強いのはサポーターでしょうが、サポーターだと分厚くて靴が広がってしまいます。それに対してインソールであれば、靴の見た目にはほぼ影響ないですし、靴を履いていない時のサポーターの脱着のような煩わしいステップはありません。ただ靴を履くだけでOKです。
蒸れにくいのもインソールのメリットです。足の甲部分には特に何も巻く必要はないので、靴の通気性能力をフルに発揮できます。
浮き足の原因は何か
これは難しい問題です。先天性の足の形の都合の人もいれば、外反母趾や扁平足、ハイアーチからきている人もいるかもしれません。
整体の世界で時々聞くのが、背骨の歪みからという説です。背骨には生理的湾曲という前後に湾曲しています。首がいわゆるストレートネックという状態になるとこの生理的湾曲が崩れて背骨だけではなく膝にも生理的湾曲の機能を担わせるようになります。膝が曲がるとかかと重心になりがちになるので、結果浮き足になるという考えです。しかしこれは逆パターンも存在し得ます。浮き足だから膝が曲がって、膝が曲がると骨盤が傾き背骨の生理的湾曲が崩れるという考えです。
経験上、首のコリがひどい人、背部痛がある人には浮き足も多いのは事実ですが、どちらが先か問題を解決するには至っていません。
ただ、わかっているのは、浮き足にならないような対策を取ると慢性的だった首コリや腰痛などが軽くなる人がいるということです。
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慢性的な症状と浮き足があるのであれば、一度インソールを試してみてはいかがでしょうか。
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