最近流行りの糖質制限ダイエット。と言っても、私は試そうと思ったことはなかったので、糖質制限ダイエットの良し悪しに関する資料はあまり読んだことがないのですが。今回は、炭水化物を調べた結果見えてきた糖質制限ダイエットについてブログにしたいと思います。
炭水化物とは糖質と食物繊維の集合体
糖質制限ダイエットの人たちがまず気にする白米、うどん、パン。これらの食品を避けて食事をすることを糖質制限ダイエットと呼んでいるんだと思いますが、これがどのぐらい効果があるのかをまずは考えてみましょう。
糖質制限と言いながら、栄養素としては炭水化物を避けることが多いわけですが、炭水化物とは糖質と食物繊維の集合体です。小腸で消化する際に糖質と食物繊維に分けられて、食物繊維は栄養素として体に吸収されることはないのですが、糖質は体と脳のエネルギー源として体に吸収されていきます。余分なエネルギーは少量を肝臓と筋肉に、そして大部分は脂肪に蓄えられます。余分なエネルギーを摂らなければ脂肪に蓄える分も少なくなるので、いわゆる太ることは避けられると思います。そしてもしエネルギーが足りなくなったら脂肪に蓄えていたエネルギーを利用することになり、脂肪が減っていくという考え方です。
この糖質制限ダイエットによって成果を出している人は多く、3食と言わず夜だけ炭水化物を抜くという方法でも「今まで夜に炭水化物を摂っていた人なら」成果を出せると思います。
糖質は人生に不要なものか?
人生というと大袈裟ですが、ダイエットの敵とされる糖質ですが、糖質は摂取しなくても大丈夫なのでしょうか?
糖質は体が動くためのエネルギー源です。そして、脳を動かすエネルギー源です。通常の健康体で非常時でなければ糖質の一種であるブドウ糖をエネルギーとして脳は動いています。
体も脳もブドウ糖がなくてもエネルギーを得ることはできます。いろんな臓器から拝借してきます。筋肉を痩せ細らせたり、肝臓の機能を低下させてエネルギーを得ることができます。ただこれは健康的かと言ったらそうではないでしょう。他の大切な臓器を犠牲にしてエネルギーを得るぐらいなら、糖質を摂って健康的にエネルギーを得たほうが良いに決まっています。だからこそ必要最低限の糖質に制限して余分には摂らないようにと「糖質制限ダイエット」という名前になっているのでしょう。
三大栄養素は炭水化物(糖質)・脂質・タンパク質
糖質が体と脳のエネルギー源として必要であることを述べましたが、三大栄養素を改めてみてみると表記についてばらつきがあることに気づきました。
- 炭水化物・脂質・タンパク質
- 糖質・脂質・タンパク質
- 炭水化物(糖質)・脂質・タンパク質
つまり、糖質と呼ぶか炭水化物と呼ぶかが二分しています。
炭水化物とは糖質と食物繊維の集合体です。糖質は先ほども述べた通り体と脳のエネルギーになります。では、食物繊維はどうでしょうか。小腸では吸収されず栄養にはなりません。ならば、三大栄養素は「糖質・脂質・タンパク質」に統一してしまってもいいのではないでしょうか?そんな疑問が湧いたのは私だけでしょうか・・・ということで、ここからが私が考えた本当の糖質制限ダイエットの本質です。
栄養素として糖質よりも炭水化物を摂った方がいい
炭水化物も消化をされて分解されれば糖質です。しかし、1番の違いは食物繊維も同時に摂っているという点です。
思考実験となりますが、三大栄養素として①糖質・脂質・タンパク質を摂取した人と②炭水化物、脂質、タンパク質を摂取した人のどちらがより健康的に過ごすことができるかを考えます。①と②での違いは糖質として糖質のみを摂るか、炭水化物として食物繊維と一緒に糖質を摂るかの違いです。食物繊維は栄養として吸収されないので身になるものとしては同じはずです。
おそらく、②の方が健康的に過ごすことができると思われます。理由はやはり食物繊維の重要性です。
食物繊維の重要性
食物繊維の主な作用です。
- 小腸での栄養素の吸収の速度を穏やかにする(食後血糖の上昇を抑える)
- コレステロールを吸着して体外に排出する(血中コレステロール値の低下)
- ナトリウムの排出効果(高血圧の予防)
- 大腸での有害物質の吸着と排出(大腸がんのリスク低下)
ダイエットをする人が全員決して糖尿病は高コレステロール疾患や高血圧や癌を予防したくてしているわけではないでしょうが、メタボ検診ができて医者からダイエットを勧められたという人が多いのは事実です。その人たちが心配している、糖尿病や高コレステロール疾患、高血圧を予防してくれるのが食物繊維なのです。
糖質と食物繊維は一緒に食べる
食物繊維は栄養素の吸収の速度を穏やかにすると記載しました。つまり、スピードを落とすだけで、結局ほとんどの栄養素は吸収されます。食べた分だけちゃんと身になります。このことで得られるのは食後血糖値の急上昇を抑えられるという点です。
血液に糖質が流れると速やかに各部位に吸収されるようインスリンが働きます。血液から糖質の量が減る(低血糖)とお腹が減った、そろそろ何かを食べよう!と脳に合図を送ります。つまりお腹が減ったなぁと思うわけです。ダイエットにとってはこれこそが本当の敵です。急激に血糖値が上がるとインスリンが大量に出ます。そして急激に血糖値は下げられ数時間でお腹が減ってしまいます。夕飯をたくさん食べたにもかかわらず、寝る前にお腹が減ってしまうのはこれが原因と考えることができます。
ところが、食物繊維と一緒に糖質をとると血糖値は穏やかに上がっていきます。インスリンの量も穏やかに分泌され、血糖値の急激な低下もないので空腹感はゆっくりとやってきます。
炭水化物はダイエットの悪者ではない。良質な炭水化物=食物繊維の多い炭水化物を選ぶ
糖質は体に必要なものであること、食物繊維は健康になるためのダイエットの味方である。糖質は食物繊維と一緒に摂ることでより機能的に働き、あとは量を摂りすぎないことでダイエットの成功への道が開かれます。
さて、単に炭水化物といっても食物繊維の量は食べる食品によって変わってきます。ここで登場するのがGI値です。GI値が高いものは食物繊維が少なめであり、GI値が低いものの方が食物繊維が多いと考えて問題ないと思います。
白米が糖質制限ダイエットで制限される本当の理由
白米の100gあたりの食物繊維の量は0.5gです。これが多いのか少ないのかは他の食材と比較することで見えてきます。
食品 | 食物繊維量(100gあたり) | GI値 |
白米 | 0.5g | 88 |
玄米 | 3g | 55 |
うどん | 1.2g | 85 |
そば | 2.7g | 54 |
オートミール | 9.4g | 55 |
パスタ | 1.5g | 50 |
食パン | 2.3g | 95 |
この検索結果から白米がいかに食物繊維が少ないかがわかります。また、GI値も高い、つまり、食後の血糖値を急激に上げる炭水化物であることがわかります。
それに対して、同じ米でも精製されていない玄米であると食物繊維量は多くなり、GI値もかなり低く抑えられています。玄米にすると健康に良いと言われるのはここからきていると思われます。
糖質制限ダイエットでは食物繊維をしっかりと摂ることで白米を我慢しない
白米を我慢しなくていいと言っても、1日にお茶碗1杯か2杯までですよ。それはカロリー制限はしないといけないので、しょうがない。ただ、その1杯の白米を罪悪感なしに美味しくいただきたい。そのためには白米と一緒に食物繊維をしっかりと摂ること。これがとっても大切です。
日本食にはもともと食物繊維がたっぷり含まれた食材が多いのです。ひじきとか切り干し大根とか食物繊維がたっぷりです。
でも、どうしてもそういった料理が準備できない時、お茶として飲むのもありだと思います。より手軽に食物繊維を補うことができます。
ごぼうは食物繊維の量が豊富と優秀な食材です。ただ、料理にしようとするとちょっとめんどくさい。土臭くて苦手ってい人もいると思います。料理の食材にするには嫌煙されてもお茶にしてしまえば簡単にごぼうの食物繊維の恩恵を受けることができます。食物繊維というとお腹スッキリ!みたいなイメージも強いかもしれませんが、糖質をゆっくりと吸収するために必要なものです。食事の際のお供にして白米を美味しくいただいてください。
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