ドラッグストアに行くと小さい漢方薬コーナーがあります。
ドラッグストアに並ぶ漢方薬の形状
ドラッグストアに並んでいる漢方薬は液剤、軟膏、丸薬、錠剤、エキス剤などの形状になっています。本来は煎じ薬であるものをエキス剤や錠剤という形にしているものが多いようですね。煎じ薬は手間がかかる分、エキス剤や丸薬、錠剤の方が服用しやすいですし、錠剤になっていると飲み込むのが簡単で助かります。(漢方薬の形状についてのブログはこちらから)
錠剤は本来の漢方薬の形状にはないものです。エキス剤をさらに固めてコーティングして飲みやすくしたものです。丸薬は基本的にコーティングされていないので喉に引っかかる人もいるかもしれません。コーティングされていることで喉を通過しやすいという利点はお年寄りには良いかもしれません。ただ、外側のコーティングが溶けるのに時間がかかるのではと思います。煎じ薬を錠剤にしたものであれば、エキス剤や煎じ薬の方が吸収は良いのではないかなと推測します。
処方量とは
処方量とは、1回分あたり、何gづつ各生薬が入っているかなのですが、この処方量が各メーカーにより少しづつ違う場合があります。いくつかメーカーごとの理由もあると思いますが、ツムラさんのHPには保険調剤で出される漢方薬と市販で売られる漢方薬では処方量が異なることが書かれています。副作用が少ないと言われる漢方薬ではありますが、実際は副作用が全くないとはいえません。良くも悪くもというと怒られてしまうかもしれませんが、市販品に関しては処方量をコントロールして効果を穏やかにする必要のあるエキス剤もあるということでしょう。
合計処方量が漢方薬としてフルで入っているものを満量処方と言います。満量処方の方が効き目が高いかと言われると一概にはいえないかなと思います。同じ量の食事を食べていても太る人と痩せていってしまう人がいるように、漢方薬も同じ量でも人によって効果は変わってきます。これを自己判断でできる人はいないと思います。とても難しいことです。まずは、各メーカーが指定している通りに服用しましょう。満量処方にしない意図がちゃんとあるので、それは守るようにしたいですね。
各メーカーの違い
現在、大手ドラッグストアで扱われている漢方薬には独自の商品名がつけられたものと漢方処方名が商品名になっているものとがあります。漢方処方の名前(例えば葛根湯や小柴胡湯、桂枝湯)だけ書いてあっても一般購入者は選ぶことが困難です。葛根湯も小柴胡湯も桂枝湯も風邪の症状の漢方薬です。引き始めは葛根湯、長引いてしまって熱が上がったり下がったりする場合は小柴胡湯、風邪かな?程度の初期症状や病後の微熱や気分がすぐれない時に桂枝湯です。それらがわかりやすくパッケージに記載されていて各メーカーさんの配慮や努力を感じます。
処方量も少しづつ違いがあります。パッケージの裏側を見ると2/3処方や満量処方などと記載されているので確認してみるといいかもしれません。また、長期保管できるように添加物も入っているのですが、メーカーによって差があります。独自の商品名が付けられている漢方薬は処方も独自になっているものがあります。至極ある漢方薬の処方に近いが増減があるなどです。
基本的にはこのメーカーの漢方薬が良いなどはないと思います。それよりも処方量を目安にして体質にあった処方量を検討するといった選び方がおすすめです。
エキス剤の飲み方
私が小さい頃に通っていた近くの町医者は粉薬をその場で包んでくれていました。今はあまり見ないですが、三角におられた包みが懐かしいです。エキス剤は顆粒状になっていて、飲み方は粉薬と同じです。といっても、粉薬って飲みにくいんですよね。
少量の水を口に含み留めておき、その水の上にエキス剤を投入し、そして飲み込む。という方法が割と飲みやすいかなと思います。エキス剤が口の中に残ると苦味がいつまでも口の中にいる状態になってしまうので、一気に飲み込みたいところです。
もしこの方法も難しいというのであれば、コップに少量の水を取り、エキス剤をその中で溶かしてしまいましょう。これで一気に飲み込めるようになります。本来、エキス剤は煎じ薬でお茶のように煮出して飲みます。その香りや味にも薬効があるとも言われるので、大間違えの方法ではありません。変にむせるくらいなら、いっそのこと水に溶かしてしまいエキス剤への苦手意識を無くていってください。
まとめ
漢方薬は煎じ薬でないと本物の漢方とは言わない!なんてことはありません。煎じ薬は少しハードルが高い。けれど漢方薬で体調管理をしてみたいという漢方薬ビギナー様も相談しやすい窓口ができたらなと思います。