医薬品のネット販売のルール

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医薬品は症状を消し去ってくれる便利な薬ですが、一方で副作用があり、日常生活に支障をきたす可能性のある副作用も含まれます。そのため、ネット販売をする際には一定のルールやガイドラインがあるのですが、一般消費者目線で言えばそんなこと知らないし、場合によってはクレームとされる場合があります。しかし、ネット販売は漢方薬を手に入れるための大切な手段であるので、そのルールが理解されることを祈ります。

一般用医薬品のインターネット販売について

厚生労働省が「一般用医薬品のインターネット販売について」というPDFを発行しています。平成26年に発行されています。
一般用医薬品とは医師の処方ではなく一般消費者が自分の判断で購入する薬のことですが、医薬品には生活に支障をきたす可能性のある副作用を含むものもあるため、その程度に応じて分類されています。

第一類医薬品は薬剤師の指導のもと服用されるべき薬です。そのため、インターネット販売でも薬剤師による使用者の把握などが行われます。具体的には、年齢や他の医薬品の使用状況について薬剤師から確認する必要があるとされます。使用において、薬剤師からの情報提供が行われます。

医薬品を購入するときは一定の個人情報を販売者と共有することで副作用から自分を守ることにつながります

第二類医薬品、第三類医薬品に関しては、第一類医薬品のような確認は努力義務となります。しかし、やはり医薬品であることに変わりはないため、極力、購入者の情報を集めておくことは正確な医薬品情報の提供につながりますし、医薬品による健康被害を最小限に抑えることにもなるので、使用者の情報を把握することは必要だと思います。

要指導医薬品は対面販売のみ

医師が処方する医療用医薬品から一般用医薬品に移行したての医薬品は要指導医薬品として指定され、インターネットで購入することはできません。あと、劇薬もこれに指定されています。スイッチOTCとも呼ばれる医薬品の類ですね。元医療用医薬品だけあって効果は高いのですが、医師が受診して身元がわかっている人に処方するのと誰でも彼でも購入して乱用するリスクを考えるとまだちょっと危険ということです。医薬品とはある程度の副作用がついて回るものです。自分の症状にあったものを必要なだけ購入するようにしましょう。決して症状改善以外の目的で使用することのないように。漢方薬はこの分類には入っていませんが、インターネット購入に関して、周知しておいてください。

販売者も責任を持って販売している

厚労省のHPで販売業者が一覧になっている

医薬品のインターネット販売をする業者は厚労省のHPに販売業者一覧名簿に名前が載っています。医薬品の販売には薬事法で決められた条件を満たさなければいけません。その条件をしっかり満たし遵守している信頼の上で成り立っています。

医薬品販売をする側は実店舗を持っていなければいけない

オンラインストアは販売実店舗を持っていない業者も多いのですが、医薬品のインターネット販売についてはその店舗の写真も掲載しなければいけません。実際に店舗で通常売っている医薬品をインターネット上でも販売するというルールになっています。健康に影響を与える医薬品を扱う業者がどこにあるのか目に見えてわかるのは安心ですよね。

専門家の氏名も明らかにされている

医薬品は買う側もですが、売る側も責任を持って売ることになります。医薬品を扱う店舗には必ず薬剤師もしくは登録販売者がいます。その人たちがいるからこそ、正しく医薬品の販売がなされるわけです。また、医薬品を購入したのちに不安点や相談があった際、その専門家の人たちが相談に乗ってくれます。いくらインターネットとはいえ、顔とお名前がわかっていれば、いざ相談するときに電話やメール越しでも安心感が生まれますよね。

まとめ

インターネットでの医薬品の購入って、自分という存在を薄くして購入できるからプライバシー保たれて気楽に購入できてしまいます。しかし、医薬品は便利なものの反面、副作用もある健康を害するリスクのあるものであり、インターネットでの販売は近年まで慎重に議論されてきました。購入する側は気軽にポチッとできますが、販売する側としては乱用や副作用で健康を害さないよう注意してもらいたいわけです。年齢や性別、病気の既往歴など聴取するのは利用者を守るためということを認識して、購入する際は販売者の方とよくコミュニケーションをとるようにしてください。
漢方薬を気軽に手に入れるための必要な手段であるインターネット販売が今後も有効活用されるよう、ルールを守って活用しましょう。

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